『福祉補完計画』The STORY              -プロローグ-

新年のご挨拶2026【裏ver①】

↓ 非公式の年賀状でーす!思いつきで、AIに作ってもらいました(^^♪

関係者の皆さまに宛てて配信したものですが、『福祉補完計画』が気になって眠れないかも???と思い…
詳しくご説明をさせていただきますm(__)m

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序章 硬い空気の正月

2026年の年末、街は晴れているのに空気だけが硬かった。駅前の商店街には初売りの旗が揺れて、神社の参道には甘酒の湯気がのぼる。
それでも、ベビーカーを押す手や、子どもの手袋を直す手の先に、焦りに似た感情が表れている。暮らしは回っているのに、余白がない。
そんな時代の匂いが、年の瀬の空気に混じっていた。

私はその匂いを、仕事の癖のように嗅ぎ分けてしまう。
保育園の玄関で交わされる挨拶の短さや、連絡帳の文字の密度や、職員室の静けさの種類で、現場がどの季節を生きているかが分かるようになっていた。

ご存知の通り、私は福祉サービス第三者評価者だ。
現場を見て、記録して、関係者が同じ地図を持てるようにする。それが仕事であり、祈りでもあった。
年賀状に『福祉補完計画』と書いたのは、冗談めかした言葉でしか言えない切実さが、この国の保育の足元にあるからだった。

『福祉補完計画』とは何か。私は自分に問い直す。答えは、一つではない。

第1章 ファーストインパクト 静かな消音

第一の衝撃、ファーストインパクトは、爆発の音ではなく、静かな消音だった。
昔、子どもは地域で育ったという言葉は、どこか懐かしさと一緒に語られる。
夕方になると路地に子どもの声が満ち、家の扉は少し開いていて、誰かが誰かを見ていた。
親は親戚に頼り、親戚は近所に頼り、近所は互いに顔と名を知っていた。困りごとは、相談というよりこぼれ落ちる前に受け止められていた。

ところが、都市が膨らみ、住宅が積み上がり、働き方が変わり、生活は速くなった。
転勤で人は移り、家族は小さくなり、名前の知らない隣人が増える。支え合いは、見えなくなった。
その穴が、ある日突然開く。

初めての育児に疲れた夜、誰にも言えない不安が喉に詰まる。仕事を休めない朝、保育園が開く時間が生活の境界線になる。
地域が担っていたものが、誰にも頼めないものへ変わっていく。

そのとき、社会の前線に押し出されていったのが保育園だった。
保育は、子どもの生活を守ると同時に、大人が働き続けるための橋になった。

第二の衝撃、セカンドインパクトは、善意と制度が増えるほど現場が軽くならないという矛盾だった。
制度は整い、基準は細かくなり、研修は増え、マニュアルは厚くなった。
安全と質を守るために必要な積み重ねだったはずだ。それでも、現場の時間は増えない。むしろ細切れになる。

保育者は子どもに向き合いながら、同時に書類を書き、会議に出て、保護者対応をし、研修の記録をまとめ、事故防止の点検を行い、計画を作り、報告を整える。子どもを見る目の次に、時計を見る目が育っていく。

現場には、いくつもの役割が積まれていった。保育。子育て支援。虐待予防。発達支援。家庭支援。地域連携。災害対策。感染症対策。人材育成。説明責任。広報。どれも必要で、どれも正しい。

一方で、担い手が減り、経験が継承されにくくなり、辞める理由が一つではなくなる。
忙しさ。責任。賃金。時間。人間関係。未来の不安。どれか一つを解けば済む話ではない。
制度が強くなるほど、現場は人に依存する部分を隠しにくくなる。強い仕組みは、人がいなければ回らない。だから、現場は頑張るしかなくなる。

頑張り続けると、頑張りが前提になる。その前提が崩れるとき、第三の衝撃が訪れる。

サードインパクトは、想定外が日常になった時代の総和だった。
災害が起き、感染症が広がり、物価が上がり、人口が減り・・・。
子どもの育ちも家庭の形も多様になり、相談の入口は増えたのに、出口が足りない。園は毎日を回しながら、未来の不確実性とも同居する。

ここで露わになるのは、努力が足りないからではない。支援が制度の境界で途切れるからだ。
行政の窓口は分かれ、医療の言葉は難しく、福祉の制度は条件が多い。
教育と保育の間にも距離がある。家庭の困りごとは、ラベルで分けられないのに、制度はラベルを求める。

だから、どこにも属さない困りごとが生まれる。困りごとは属さないほど見えにくくなり、見えにくいほど深刻になる。
こうして、誰もが頑張っているのに、取り残されるケースが生まれる。

第2章 『福祉補完計画』起動の条件

ここで必要なのは、現場の努力をさらに足すことではない。構造を組み替えることだ。
『福祉補完計画』は、そのための言葉だ。
支援が途切れる境界をなくし、暮らしの困りごとをまるごと受け止め、必要な資源と人と仕組みをつなぎ直す。

保育を孤立した機能にせず、地域の支援網の中心として再配置する計画。
保護者支援は園だけの仕事ではなく、園が起点になって行政・医療・相談機関・地域資源へ接続される。
現場の書類は、現場を縛る鎖ではなく学びを蓄積するデータになる。点検や監査は、罰ではなく改善の装置になる。
必要なのは、正しさの追加ではない。つながりの設計だ。

私はふくし・ファームの人間として、その設計に関わっている。
特務機関=評価機関として現場の事実を拾い上げ、制度と運用の隙間を可視化し、改善につながる言語に変換し、関係者が同じ地図を共有できる状態に整えることは、静かな作戦行動に似ている。

評価とは点数付けではない。現場が積み上げた工夫を、社会の資産として残す手続きだ。
園の中にある工夫を拾い、地域の資源とつなげ、行政との対話を促し、保護者にとって分かりやすい形に整える。
現場の負担を減らしながら、質を上げる道筋を探る。

第3章 小さな安心

私たちが見ているのは、理想ではなく事実だ。事実を丁寧に並べると、次の一手が見えてくる。
だから、『福祉補完計画』の実行とは、どこか遠い未来を語ることではない。毎日の小さな不安が減ること。相談が早く届くこと。支援が途切れないこと。保育者が疲れ切る前に支えられること。保護者が孤立しないこと。子どもが安心して育つこと。その一つ一つを、制度の外側ではなく、制度の中と現場の間で実現していくことだ。

年賀状に書いた言葉は、宣言というより合図だった。私たちは、同じ地図を見たい。
あなたの現場の努力を、孤立させない。保育を社会の中心に置き直す。2026年、『福祉補完計画』は起動する。

起動とは、何かが突然始まることではない。すでに現場にある実践を、途切れない形に編み直すことだ。
私はその編み直しのために、今日も現場へ向かう。

社会は、そういう小さな安心でしか変わらない。だからこそ、補完する。誰も取り残さないために。

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いかがでしょうか?元日からちょっとイレギュラーな投稿しちゃいまして。
でも、あと1本オマケありますので、引き続きお付き合いください。

よろしくお願いいたします。

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